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ブスの社会保障 ハゲ イボ 一重まぶた 団子鼻 タラコ唇 ホクロ 奇形差別

著作者:TADAira(タダイラ) http://www.taka.co.jp/tada/index.html

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生まれながらにして宿命づけられる顔の形。

せいぜい並みの人間が頑張っても、変えられるのは体型くらいだ。

チビくらいなら、成長期にカルシウムなどの栄養や、しっかりとした睡眠をとればなんとかなるかもしれない。

デブも体を鍛えれば、脂肪ともおさらばできる。

だが、顔のパーツを修正することは容易ではない。

鼻や唇を削るわけにもいかないし、出血は避けられない。

人の皮膚は、AKBのノコギリ事件でも言われたように、歪曲な形で傷を受けると、治りが相当遅い。

さらに、顔の傷の再生スピードはほかより劣る。

顔をいじることはそれほどリスキーなことなのである。

ホクロを1つ切除するのでも、簡単に跡が残ってしまう。

だから、容易にホクロが消せるレーザー治療が流行るのだ。

だが、仮にレーザーの治療部分に切り傷を負った場合、ホクロが再び再生する恐れがある。

必ずしも、完全に除去できるというわけではないのだ。

ニコニコ動画で映像とともに流れるコメントのように、人の顔面に少しでも奇形な特徴があれば、そこを集中的に見てしまう人間の本能。

人は見た目が9割といわれる本がでたように、なかなか一度ついた印象は脳裏から離れない。

仕事でミスをしたり、優柔不断な態度をとると、どうしても否定的な目で見てしまう。

公平な目で人を見ようと強く意識しない限り、おさえることができないのだ。

これが、人間という生き物がもつ、最大の欠陥のひとつである。

1人1人注意していたらきりがない。

絶対に解決ができない問題だ。

まぶたの脂肪におされ、目をわずかしか見開けない一重まぶたの病理。

ニンニクのようにまるまった団子鼻や、分厚すぎるタラコ唇。

どうしても、その強力な個性を見つめ、自分と比較せずにはいられない。

ハゲの遺伝については良く分からないが、男にとってはイタイタしいものである。

前世に悪事を起こして、その罰として醜い顔が与えられたのか?

もちろん、平安時代に、貴族が真っ白に化粧したブサイクな女を好んでいたように、美しさの評価基準は時代によって変わる。

だが、現代は、ブサイクへの迫害が激化してしまった。

ブサイクで得することなんて、ウケ狙いのお笑い芸人がボケで活かすことができるくらいだ。

家制度の風習の中、育った親の世代の大多数は、経済の低迷や恋愛至上主義の流入を予測することはできなかった。

結果、後戻りができない生命を産み、21世紀になって自分のクビをしめてしまった親もいるようだ。

ブスな子供が、かえって利益がだせない負債となる悲劇。

醜顔恐怖で引きこもってしまう人も中にはいる。

容姿が醜いと、就職も不利になり、高年収を残せる割合も低くなる。

サラリーマン以外でも、雑誌でのっている起業家は顔が綺麗な人が9割以上を占める。

整形で顔のパーツが思い通りに改造できるのか?

負の連鎖を残す根深い問題となっている。

ブサイクは社会保障で保護されるのか?

弱者として切り捨てられてしまうのか?