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生活保護の水際作戦 最後のセーフティネットから転落する人々 恥の文化

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年々、生活保護の受給者が激増している日本。

国家や地方の財政が赤字になり、役所の人間は、水際作戦にでようとします。

これが上司の命令であるのなら、部下は抵抗することが困難です。

だからといって、不正受給者によるモラルハザードが発生する以上、受給させる態度を安易にとるわけにはいかないのです。

そもそも、昔だったら、こうした金銭的弱者となる人は、餓死や自害を待つのみでした。

これに対して、救いとなるのは、地域や家族のつながりだけだったのです。

欧米では、富裕層によるボランティアで貧困者を救う慣習ができあがっています。

日本では、生活保護の制度ができて、最後のセーフティネットが確立されました。

その後、敗戦のどん底から経済が成長するにつれて、容易に正社員へなれるようになっため、生活保護制度はクローズアップされにくかったのです。

しかし、1990年頃から、日本経済が不況にまみれ、生活保護受給者が多くなっていきます。

企業は、中高年世代はリストラし、非正規社員化によって雇用コストのスリム化を進めていきます。

ここから長期不況に陥り、変わってしまった日本企業に不適応な人々は、ないがしろにされていきました。

民間が救済できなくなると、この敗者や弱者とされる人達を救うのは政府しかありません。

ただし、生活保護を審査する人物も人間である以上、当然、偏見による判断が生じてしまいます。

どうしようもならないほど困窮した人は、役所の対応次第で衰弱死の運命をたどるかもしれないのです。

気力もない人は、公明党共産党の議員の力を借りて、役所に訴えかけることもできません。

恥の文化にまみれている孤立した人間にとって、世間の慣習こそ絶対のルールなのです。

そうして、抗うことをやめてしまった生物は、動くことすらせず、栄養が切れる瞬間をひたすら待ちます。

中には、衰弱し、内蔵が破壊されていく恐怖に耐え切れず、自殺を決断する人もいるでしょう。

特に、怖いのは、視力を失うこともあるということです。

目で見る世界が暗黒になり、お腹がふくれて、呼吸すら困難になります。

飢えの空腹感で理性が壊されて、食品じゃないものまで食べようとするでしょう。

ここまでくれば、他人の助けがなければ、生命をつなげることも不可能になります。

自閉した世界で、そのまま死を決断するのです。

これを自殺とみなすか、社会による他殺と判断するかは、意見が分かれるところです。

ただ、遺体がさらされた現場で清掃する人にとって、かなりの苦痛をともなう作業になることは間違いありません。

人命を財政難を理由に切り捨てていいのか、難しい問題となるでしょう。