短期記憶のワーキングメモリを伸ばす 記憶力を高めるトレーニングゲーム 語呂合わせ記憶術
短期記憶は、長期記憶と違い、記憶に要される期間も一瞬で、一度に記憶できる容量に限りがあります。
仕事を覚えるときに、メモでの記録が重要となるのは、それだけ人間の記憶能力に限界があることを裏づけています。
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また、短期記憶は、小さい頃から瞬発的な記憶訓練を積んだ人の場合、記憶の容量がズバ抜けていることが多いです。
そうなれば、メモに頼らず、多くの段取りを頭に入れることができ、仕事に溶けこめる才能があります。
ぞくに、仕事のできる人のひとつの側面だといえるのです。
しかし、大人になって、同じような訓練をしても、記憶の引き出しを増やす効果は少ないようです。
これは、脳が発達していく子供のときだからこそ、素早い指示伝達が頻繁があるサッカーやバスケットなどの遊びを通して、優れた記憶脳が構築されていくためです。
では、こうした先天的な影響を受けやすい、短期記憶力を伸ばしていくにはどうしたらいいのでしょうか?
私のような手遅れになった人間は、この問題にいつも頭を悩ませてきました。
まず、短期記憶を完全に補う記憶術が存在しません。
仮にあっても、極一部の人しかしらない情報で、私には使いこなせないでしょう。
そういう人達に限って、競争に優位に立つために記憶術を秘密にしたり、商売に利用したりします。
そこで、成人した人間が、最小限の短期記憶トレーニングで物覚えの感覚に慣れ、記憶術で補っていく手段を紹介したいと思います。
確かに、脳が完成された大人が、短期記憶の容量を増やすのは難しいです。
しかし、見方を変えれば、早く記憶する感覚に慣れることで、記憶のスピードが増し、記憶量を高めるのです。
そのトレーニングゲームが『エムズメス』です。
このソフトは、わずかな時間で、人間のワーキングメモリ(作業記憶)を鍛えることを可能にします。
主に、パネルの位置と音を記憶し、その後に出てくるパネルの位置と音がそれぞれ同じかどうかをあてるゲーム内容です。
個人のお好みで難易度を設定することができます。
フリーソフトですので、リンク先からダウンロードすることができます。
スマートフォンからは、似たようなトレーニングソフトが、iPhoneアプリとして登場しています。
これは、フリーソフトで『Dual N-Back』と呼びます。
英語の音声に変わりますが、特に内容に変化はありません。
エムズメスで、覚えるコツを体で感じ、見た映像や聞いた音声を早く記憶することを習慣化してみてください。
そうすれば、多少は、記憶スピードが上がると思います。
また、短期記憶向けの記憶術として、語呂合わせを何回も頭で唱える手段が有効です。
例えば、『02359』という数字を覚えるとき、『おにさこく』という言葉に変換して、フレーズを可能な限り、繰り返し唱えます。
そのとき、鬼が鎖国しているイメージを頭に思い浮かべることがポイントです。
このとき、この映像化によるイメージ記憶に右脳を活用します。
普段、私達が行っている文字の記憶は、右脳と違い、左脳を使っています。
ところが、左脳の弱点として、記憶の容量が非常に少ないのです。
逆に、右脳は、イメージによる映像記憶であまり使用しない覚え方です。
ただし、記憶の容量は、左脳に比べ、ケタ違いに大きいのです。
この右脳記憶を活用し、電話番号や相手の名前、指示内容を語呂合わせにして、内容をイメージしてみてください。
なかなか慣れるまで時間のかかる記憶術ですが、記憶内容を思い出すときに効果は実感できると思います。
しかし、この記憶術の弱点は、イメージにだせそうな語呂合わせを考えるのに、どうしても時間がかかるということです。
もちろん、訓練次第で、瞬間的に語呂合わせができる人もいるでしょう。
従って、仕事のマニュアルを覚えたりする場合、全ての内容に語呂合わせを使うことは困難を極めます。
そのため、語呂合わせ記憶術だけでなく、短期記憶のトレーニングソフトやメモをうまく併用しながら、作業記憶の弱さを補ってみてください。
いまだに、私も、瞬間記憶に苦戦していて、根本的な解決策が見あたりません。