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ナチスドイツ ユダヤ人虐殺 ヒトラーの怨念 復讐の連鎖 イスラム国 自爆テロ

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第1次世界大戦で、ドイツは敗戦し、植民地の喪失や自国の領土割譲、多額の賠償金の支払いに苦しんだ。

当時、領土を統一して成立して間もない新興国であったドイツは、これから帝国主義で力を伸ばしていこうというときに、大きなハンデを背負ってしまったのである。

このとき、自国民のフラストレーションや怨念は凄まじいものだったであろう。

ベルサイユ条約の締結により、1年の予算20年分の賠償金を払うことになり、財政は破綻。

ハイパーインフレに見舞われ、自国の通貨の価値は大暴落。

完全な国家破産により、国民の生活は窮地に追い込まれた。

こういった1人の人間の力ではどうすることもできない空気の中、国内は閉塞感に見舞われていた。

人間はどうしようもない状況に直面すると、自暴自棄になる性質をもっている。

リスクなど周りの感覚が麻痺し、実現不可能な妄想にとらわれてしまいがちなのだ。

そうした現実逃避を、本当に現実のものにしてしまったのがヒトラーだった。

彼は、国内の民衆の不満をくみとり、カリスマ的な演説によって、ドイツのトップにまでのし上がった。

戦勝国が油断しているスキに電撃戦をしかけ、フランスを事実上占領、そのほかのヨーロッパ諸国も追い詰められることになる。

民衆を苦しめたベルサイユ条約は破棄され、彼の洗脳は完成された。

過度な制裁が持たざる国の復讐を呼び起こし、新たな戦争の火種を生む現実。

ナチスドイツによるファシズムの恐ろしさがここにある。

また、ヒトラーは、自民族の国をもたないユダヤ人の優秀さに嫉妬していた。

国をもたない移民だからこそ、不利な分、人一倍努力するユダヤ人をだ。

誰も後ろ盾がないからこそ、貯蓄に励み、富裕層を目指す民族。

だが、その行為は、皮肉なことに嫉妬の対象になってしまう。

人間のみにくさが全面にでてしまう卑しい所業。

そこで、ヒトラーは、彼らの市民権や官職を剥奪した。

そして、ドイツが快進撃を進めていくとともに、ユダヤ人弾圧をエスカレートさせる。

強制収容所ユダヤ人を収容し、毒ガスで大量虐殺。

サイコパスは人の痛みに鈍感だ。

まるでモノのように大量廃棄される死体の山。

ここには、世界中の富を独占するユダヤ人への敵視が込められていた。

後に、ヒトラーは戦線を拡大しすぎたため、アメリカ、ソ連まで敵にまわしたことが仇となり、敗戦が決定的なものとなる。

首都のベルリンにソ連軍が迫ったとき、彼は自殺し、死体は焼却された。

人を呪わば穴二つ。

復讐は自分にも同じ仕打ちとしてかえってくる。

当然、あれほどの自叙伝を残す人物だから、そんなリスクは覚悟のうえでやっていたはずだ。

終わることのない復讐の連鎖。

今でも、アメリカとイスラム国家のテロ紛争で如実にあらわれている。

欧米諸国に植民地にされたイスラム国家の憎しみ。

今、自爆テロという形で、復讐は続いている。