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弱者の道連れ 失うものがない人間 急性ストレス反応

9・11米同時多発テロ事件以来、イスラム過激派によるテロの攻勢がおさまらない。

冷戦に勝利し、圧倒的な軍事力で突出した米国は、世界一の強者として君臨した。

欧米による過去の植民地支配で、かなりの劣勢にたたされたイスラム諸国。

大量破壊兵器に見られる残虐性はもちろんのこと、軍事技術や兵隊の数では大幅な差をつけられている。

封建社会下では、オスマン帝国が西欧諸国が束になっても苦戦するほど、恐れられていた時代があった。

だが、西欧の近代化に遅れをとり、世界の主導権をとられて以来、弱国になりさがった発展途上国として扱われる。

その貧しさへの屈辱が、凄まじい勝利への執着を生みだした。

だが、先進国は、ルール破りの野蛮な戦争を嫌う。

一定の富を手に入れた国民感情がそれを許さないからだ。

軍事的にも、経済的にも、強いからこそ綺麗事がいえるアイロニーがそこにある。

弱い国や人間が同じことをしたら、食べていくこともできずに死んでいくか、国家の衰退を招くであろう。

外交とは、常に自国の利益が衝突しかねない、ドロドロとした世界である。

貧困に追い詰められた人間は、まず失うものがない。

負け組であることの絶望感が勝ち組への嫉妬心をつくりあげる。

なので、どんな卑怯な手を使ってでも勝とうとするだろう。

急性ストレス反応で、イカレていく人間。

ベトナム戦争で使われたゲリラ戦法は、アメリカの戦争継続を困難にさせた。

同じように、自分より圧倒的に実力が上の対象に向けて、自爆テロを引き起こす事件が各地で見られた。

これを防ぐには、多大な行政コストをかけて、チェック体制を構築しなければならない。

まるで神風特攻隊のように、命を捨てて飛び出してくる相手の攻撃は、防ぎようがないのだ。

弱者も強者も1人の弱い人間として抹殺される、残虐性の強い自爆テロ

人間という生き物は、追い詰めれば追い詰めるほど、狂気の道に引きよせられる。

その誘惑に耐えられない人間だって必ずいるものだ。

断末魔の瞬間にも耐えて、肉片を飛び散らせるテロリスト 。

イスラム原理主義に従えば、自爆テロで死んだものは救われるらしい。

異性に困らず、幸せな生活を送れるというのだ。

周りが絶望的な環境であるほど、怪しい決まりも本当のことだと思い込んでしまう。

そうじゃなければ、自分の存在意義を失ってしまうからだ。

彼らにとって、巻き込まれる人間の命なんて考える余裕がない

ただ、敵国に忍び込み、体に搭載した爆弾を目的地に運ぶだけだ。

探そうとしても、大衆にまぎれ、実態をつかむことが難しい。

そして、思考を停止したまま、無慈悲に爆弾のスイッチを入れる。

成り上がりのチャンスもない貧民の反抗。

その反逆心が世界をさらに混沌なものにしていく。

持たざる者の強烈なコンプレックスによる無差別テロ。