海外留学の減少 問題視される引きこもり グローバル企業 怪しい愛国心
著作者:Freepik.com
海外への留学を希望する日本人の減少が問題視されている。
この国の英語教育の貧弱さが原因としてあげられるが、同一性の強い日本民族であることも強く関係している。
明治維新のときは、欧米列強の帝国主義に対抗すべく、外国の近代的な文化、戦術を学ぶ必要があった。
しかし、今の日本にそんな大義は存在しない。
せいぜい一部の富裕層が、英才教育をすべく、子供を送りだすくらいだ。
ハングリー精神のある貧乏人が、捨て身で異国の地に挑戦していくドラマは既にない...。
それは、日本がそんな夢を感じさせないほど、豊かで安全な国になってしまったことへの裏返しではないのか?
今でも、危険な国の住民は、貧困・内戦の地獄絵図を体験している。
警察機構なんてろくに機能するはずもなく、殺人・略奪・レイプの繰り返しである。
飢えでガリガリにやせこけた子供が、今にもカラスに食われようとしている。
人間が死亡する瞬間を虎視眈々と待ち構えているのだ。
自国が貧しくて、生死の危険にさらされるほど、豊かな国への移住を望むのが当然の本能だ。
あえて危険を犯して、衣食住が世界で類を見ないほど整った日本を出たいという若者がいるのか?
しかし、これから、日本は人口減少による衰退期をむかえる。
今後、この国の閉塞感に嫌気がさした結果、異国へ学び、豊かな生活を手に入れようとする日本人が増えるかもしれない...。
2014年時点で、生まれ変わるなら日本に住みたいと希望する国民が8割にも達している。
災害で日本列島が崩壊したり、中韓に侵略戦争を起こされない限り、この意見は覆らないだろう。
住めば都という言葉にある通り、外国の良さも悪さも住んでみなければ分からない。
留学する必要性として、グローバル化があげられるが、日本企業は決して日本に服属しているわけではない。
そもそも、日本は資本主義国家である。
昔は、終身雇用・年功序列型賃金の手厚い保障で、ソビエトなどの共産国から、最も成功した社会主義として賞賛されていたが、今はその痕跡もなくなった。
企業自体が国から独立し、海外に拠点をつくるようになってきたのである。
自由の弊害が生じ始めた。
新卒者員として外国人採用を充実させる企業があるように、日本という国のためという、愛国心も怪しくなってきている。
政治家や企業のトップ、弱者に見せかけた特権階層に見られるように、日本のことより自分の利益を優先させる売国奴がのさばってしまった。
しかも、米国に軍事をほぼ任せっきりである。
敗戦後、法律上は自立したが、完全に独立した国というわけではない。
君が代を歌うことすら疑問視され、旧日本軍を罪人とする自虐史観の教育がのさばっている。
日本人の親も内向きな考えで、子供を外に行かすことをためらっている。
さらに、飛行機の乗り方すら分からないニート・引きこもりなんて、なおさら異国には行けないはずだ。
対人恐怖症の人間は、同じ日本人とすらまともな会話ができない。
外国人との会話なんてなおさら無理な状態だ。